贈りたい一冊 #FFFFFF
こんばんは、
茉莉子さんのこちらの企画、第二弾ということで贈りたい一冊×3です。(ひとつに絞るのは至難の業でしたので…)
そもそも「贈りたい」というのは誰に向けて、どんなものをかな…と悩ましいのですが、なんとなく元気が欲しい、前向きに、強くなりたい、と言う友人に対して贈りたいものということで選んでみました。
村上さんのところ
読者からの質問や相談事に村上春樹が答える、473のやりとりです。とにかくボリュームがあります。読んでも読んでも終わらない。
例えば「(村上春樹の小説が)何が言いたいのかかわらない、という評価があることに対してどう思うか」「自分の本が図書館で借りて読まれることをどう思うか」「家で簡単にできるオススメのおつまみを教えてください」など。
私の好きな回答のひとつが、「結婚式で愛を誓う、ということが壮大すぎて不安」という相談に対する以下答え。
「大丈夫です。なんとかなります。愛なんて誓っておけばいいんです。あとで多少の変更はききます。」(p71)
村上春樹という人のおもしろさが存分に楽しめる一冊です。
(もちろん、特に村上作品好きではない方も楽しめるかと)
幸福を知る才能
石田ゆり子さんがエッセイでお守りのようにしている本、とたしか書かれていたので読んだ本。宇野さんの著作、まだこちらしか読んだことがない薄っぺらい人間ではありますが、女性としてちょこっと勇気が出る一冊です。
「不幸になるのも幸福になるのも、本人の望み次第で、私の好き勝手になれるのだと言う気がしている。」(p11)
冒頭からこう書かれていて、化粧をすること、老いること、結婚生活などにおいて 自分で幸福を見つけて生きていく様子が綴られています。
肉体の学校
裕福な独身貴族である主人公が、美形の青年に惚れて込んでしまうお話。この青年、千吉は今で言う「ヒモ」なのですが、彼に振り回される主人公妙子が最後にする選択が最高にかっこよくて好きな一冊です。
タイトルから受ける印象とは少し違って、品があって読むと背筋がピシッと伸びます。
自立した大人の女性が、本来好きになるはずもないようなタイプの若い男性に惹かれて様々な違いを受け入れていく…という現代でもよくあるようなストーリーではあるのですが全体に流れる「粋」な雰囲気。三島由紀夫ってもっととっつきにくい作家だと勝手に思っていました。
以上三冊、もし未読の方がいましたらおすすめです。
特に村上春樹のは読みやすいと思います。
お読みいただきありがとうございました!
おしまい